室内の壁をペンキで塗装しようか?それとも壁紙を張ろうか?迷っている方のために、塗装と壁紙クロスのメリット・デメリットを両方合わせてご紹介します。また、室内をおしゃれに演出する壁紙の貼り方ポイントや塗装なども合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。
物件の多くは、ほとんどの場合、量産クロス(壁紙)が貼られており、よく見かける厚手の壁紙質感でのものがほとんどではないでしょうか。一方で、カフェやショップなどの壁は、塗装仕上げされており素敵に見えます。では、個性あるおしゃれな壁に仕上げるためには塗装がおススメかというと、実はそう簡単ではありません。まず、クロスを剥がし、下地処理をしっかり行ってから塗装をする形になります。また最初は色がなかなかのらないので何度も塗り重ねることになり、時間と経費がクロス張りよりもかかる場合があります。
壁紙でおしゃれに室内を魅せたい人におススメは、こちら、戸田晃建築設計事務所が手がける漆喰塗りの壁と壁紙のあわせ技で明るく開放的な空間を演出した有楽の家の一例です。水色の壁紙によってラッピングされたような和室。壁紙効果で洋風のダイニングから和室が浮くことなく、可愛らしく畳の空間を彩ります。壁紙でおしゃれに仕上げたい人は、このように一部分をデザイン壁紙で仕上げてみてはどうでしょうか?
写真/フルタヨウコ
壁紙の場合は、一か所汚れがつくと少なくとも壁一面を貼り替えなければなりません。また一面貼り替えると隣の古い面との色の差が気になり、結局全部貼り替えになるケースもでてきます。一方で塗装の場合は、部分的に塗装が可能なので、周囲の色味にあわせて調色をしながら塗装をすれば全部塗装し直しということはありません。 また、材料もホームセンターなどで入手可能ですので、コストダウンにもなります。写真の様に、一部分だけ壁の色を変えたりなど、気分にあわせて気軽に色変更ができます。
壁紙のメリットとして、壁紙には「調湿作用」と「通気性による透湿作用」の2つの作用があるといわれています。自然素材系の壁紙には、空気中の湿気を吸収したり、放出して調湿してくれる作用があります。こちらは、そんな自然素材系の壁紙のメリットを活かした京都の建築家「こより」が手がける向日市の家。木造建築特有の障子や大梁といった既存空間のなごりは残しつつ、それらに繋がる素材として壁紙に「和紙」を使用しています。 室内の壁・床・天井全てを和紙で包み込み、木造建築特有の障子や大梁の良さをより引き出したあたたかみのあるリフォーム。自然素材建材を上手く家作りに活用した素敵な例と言えるでしょう。
DIY塗装を行う人は、まず、サイズの違うローラー、塗らないところをカバーするための養生テープ、床やエアコンをカバーするためのシートを準備しましょう。でも、塗り始める前に一番重要なポイントは、壁の掃除。掃除を怠ると誇りも一緒に壁に塗り込んでしまいます。また、壁紙クロスの上から塗装を行いたい人は、塗る前にクロスの状況をよく確認し、破れ、はがれ、汚れ、カビなどを修正しましょう。塗ってしまったあとではどうにもなりません。木工用ボンド、洗剤、歯ブラシなどを準備し壁の修正後に塗装を始めます。
マスキングをし、塗装を開始します。大きな面積はローラーでWの文字を描くように。細かいテープ付近ははけで丁寧に塗っていきましょう。一度目の塗は下地塗り、二度目や三度目で塗装を仕上げていきます。
DIYで壁紙を張る準備や掃除は、ほぼ塗装の手順と同じです。ただしコンセントカバーや壁に取り付けた物を外しておきましょう。クロス張りで一番重要なポイントは「垂直水平」をとること。水準器や糸を通した五円玉などを準備し、こまめに垂直を測りましょう。
こちらは、廊下の一角にある手洗いスペース。来客時や掃除のときに使われる小さなスペースにフランスから取り寄せた愛らしい花柄クロスを張った例です。白ベースのシンプルなカラーリングの中に、アクセントとして柄クロスを使うとおしゃれにみえます。また、高価なクロスも小面積で使用すれば、コストもあまりかかりません。
日本の木造建築とも相性の良いスカンジナビアンスタイルの壁紙はいかがでしょうか?こちらは、建設会社LIVE SUMAI – アズ・コンストラクションが手がける「北欧風の家」の壁紙。シンプルなカラーリングながら大胆で大きな花柄模様がお部屋のアクセントになります。今流行のスカンジナビアンスタイルの中でも、フィンランドの壁紙はデザイン性が高く、自然物をモチーフにしたあたたかみのあるものが多く輸入されています。
3Dの壁紙をご存知ですか?だまし絵のように壁紙が立体的に見える壁紙クロスです。カーテンのようなドレープ柄、板目、木目、丸太に、レンガ柄、タイル柄、鉄プレート柄。他にも幾何学柄やネジ、小石、真珠など、もりだくさんの素材系、幾何学系デザインがあり、インテリアコーディネートに合わせてデザインも豊富です。愛らしい像や動物柄の3D壁紙は子供部屋にピッタリではないでしょうか?!
黒板塗料をおしゃれなインテリアとして活用してみませんか?黒板塗料は塗るだけで黒板のような風合いの壁にアレンジでき、子供のお絵かき用の黒板を作ることもできる便利なアイテムです。活用次第でとっても便利でおしゃれに使うことができるのでインテリアにも最適です。黒板塗料はチョークボードペイントもよばれ、主に水性と油性の二種類があります。水性は初心者でも扱いやすく塗料特有のにおいがあまりありません。 油性は耐久性に優れ、チョークを消しやすいというメリットがありますが、初心者には少し扱いにくいでしょう。黒板塗料を活用してクリエイティブな壁に仕上げてみてはいかがでしょうか。
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