青い空によく映える真っ白の外壁とそれに組み合わされた木質が魅力的な外観です。シンプルなボリュームにはプライバシー確保のために開口は設けられておらず、モダンで落ち着いた印象を与えます。
敷地はクライアント自宅横に位置します。オーバースライダーと木製引戸を開けるとファサードの印象もかなり変わりますね。開口の奥に見える庭の植栽がミニマルな表情に彩を添えています。
エントランスは外壁の後方に配され、正面からは見えないようになっています。玄関前に細長いアプローチがあることで、プライベートな印象を与えるとともに、趣味の空間へと入って行く、という意識の切り替えができそうです。
この建物はクライアントの趣味の空間ではありますが、家族や仲間とも一緒に楽しく使えるようなスペースとして計画されました。ガレージとホームシアターという閉鎖的になりがちな二つの空間にオープンなイメージをもたらし、自然光を取り込む明るい空間とするために採用されたのが中庭を取り入れたプラン。中庭(光庭)を挟んで二つの空間を配置することでプライバシーを保ちつつ、快適な採光、通風を確保することができます。庭にはウッドデッキが敷かれ植栽が配されることで、居心地がよく開放的な屋外空間が実現しています。
引戸を開放することで光庭は建物外の駐車場につながるため、大人数でのガーデンパーティーやバーベキューも楽しめます。またシアタールームでスポーツ中継を見ながら、庭でバーベキュー楽しむなど、様々な場面で多様な空間の使い方ができますね。
こちらはガレージの様子です。車のメンテナンスをするのにも十分な広さが確保されています。右手にある中庭からやホームシアターからいつでも愛車を眺めることができます。
こちらは中庭を挟んで反対側に位置するホームシアター。明るい色で統一されているガレージとは打って変わってダークな色調と木、革という落ち着いた雰囲気でまとめられている大人の趣味空間となっています。大きな画面で楽しむ大好きな映画、忙しない日常からエスケープできる至福の瞬間ですよね。
当初車好きのクライアントからガレージ建設の相談を受け、打合せを進める中でホームシアターも導入することなったそう。建築家と話し合いを進める、意気投合する中で浮かんだ新たなアイディアが形になって行くのも家づくりの醍醐味といえるかもしれません。